レポート181号 2020年11月

●巻頭言
『任命拒否,撤回せよ』

菅首相による日本学術会議ヘの人事介入が、大きな政治問題になっている。10月26日から開会されている臨時国会で、与野党による大きな争点に浮上した。メディアでも連日伝えられているが、菅首相は譲歩する気配がない。
発端は学術会議の会員推薦候補105人のうち、6人の任命を拒否した案件が、10月1日付けで発令されたこと。学術会議側は6人の任命を求める要望書を菅義偉首相に提出、多くの学会や文化人が任命拒否の撤回などを求める声明を出している。学会の抗議声明は500団体にも及んでいる。「生長の家」など宗教法人も「真理探究への政治の介入に反対する」という意見広告を新聞紙上に載せている。撤回を求めるネット署名も、10月3日~13日の間で14万筆に達した。
これに対して菅首相は「推薦された方々がそのまま(首相に)任命されてきた前例踏襲をしてよいのか考えた結果だ」と述べる一方、6人を除外した理由については「広い視野に立ってバランスの取れた活動を行っていただきたいという意味から『総合的、俯瞰的』と申し上げている」と、よくわからない抽象的な説明を繰り返している。
任命拒否された6人は、芦名定道京都大教授(宗教学)、宇野重規東京大教授(政治思想史)、岡田正則早稲田大教授(行政法学)、小沢隆一東京慈恵会医科大教授(憲法学)、加藤陽子東京大教授(日本近代史)、松宮孝明立命館大教授(刑事法学)だ。6人の中には、安保法制や「共謀罪法」に対して批判的な言論を展開した学者が含まれている。安倍晋三・前首相時代から政府の方針に批判的な立場を貫いてきた人たちだ。
任命拒否の理由について、まさか菅首相は「政府にたてついてきた学者を排除した」とは、言えない。そこで国会や記者会見の場では「総合的、俯瞰的」という意味不明の用語を使って、逃げ切ろうとしている。
日本学術会議法では、学術会議の会員を同会議の「推薦に基づいて」、首相が任命すると定めている。「推薦に基づいて」というのは拘束性を持つという意味だ。任命しないためには、論文捏造が見つかるなど、あるいは良俗に反する行動が露見するなど、新会員候補に明らかな不適格性がなければならない。
中曽根康弘元首相は1983年の国会答弁で「政府が行うのは形式的任命にすぎない」と明言している。また政府の内部資料でも「首相が任命を拒否することは想定されていない」と明記されている。さらに、10月7日の衆院内閣委員会では、内閣府日本学術会議事務局の福井仁史事務局長は「推薦者が任命されなかったことはこれまでないので、大変驚愕した」と任命拒否への驚きを語っている。
法律の解釈の一貫性からも、菅首相が6人を任命拒否したことは、法律違反だという指摘が出ている。ところが首相は、10月末になって国会で、「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りがみられることも踏まえ、多様性が大事であることを念頭に、私が任命権者として判断を行った」と答弁した。6人を任命しなかった具体的な理由については「人事のことなので」と、答弁をはぐらかした。
首相発言に矛盾も表面化している。首相は学術会議からの委員候補の推薦名簿を「見ていない」と明言している。これでは、「推薦に基づいて」首相が会員を任命すると定めている学術会議法に抵触している。「前例踏襲をやめる」という発言とも矛盾する。6人の名前を知らないまま、決裁したということになるからだ。
105人の内、99人が任命され、6人が拒否されたわけだが、その線引きを「総合的、俯瞰的」という表現で説明できるものなのか。この点もメディアや野党から突かれている。菅首相の答弁は、苦しい。各種の世論調査では、菅首相は説明不足だとする意見が6,7割を占める。
日本の科学者たちは戦時中、文部省におかれた「学術研究会議」を通じ、兵器の研究開発などに動員された。京都大学では、原子爆弾の研究も密かに進められていた。
戦後、これを問題視した連合国軍総司令部(GHQ)の主導で同会議を改組したのが、日本学術会議だ。日本学術会議法に基づく政府の「特別の機関」との位置付けで、科学の発展を図り、行政や産業、国民生活に浸透させることを目的に掲げている。
2000年代になって自民党政府の中からしばしば、学術会議の「見直し論」が沸き上がった。行政改革の一環としてヤリ玉に上がったこともあるし、学術会議の存在自体を「反政府的な煙たい存在」とみなす見方も出ていた。
今回の任命拒否に対して菅政権は、「論点ずらし」の対応をとっている。NHKの10月26日のニュース番組に出た首相は「民間や若い人は極端に少ない。一部の大学に偏っているのも客観的事実だ」と指摘し、「誰かがもう一度、組織全体の見直しをしなければならない」と述べ、改革の必要性を強調した。具体的な任命拒否に関しては「どういう理由でというよりも、全体としてだ」と述べるにとどまった。引き続き、はぐらかし答弁のままだ。
さらに、10月末の参院本会議では「私大所属の会員が24%にとどまっている」などと述べたが、任命拒否した6人の半分が私大の教授だ。首相が強調する「多様性」にも逆行している。
政府・自民党は学術会議を行政改革の一環として対象に挙げている。自民党内には、見直しに関するプロジェクトチームもできている。任命拒否の理由も明確にしないまま、「見直し論」を押し立てて、「論点ずらし」「はぐらかし」」「すり替え」を図ろうとしているのだ。
元京都大学教授で細胞生物学者の永田和宏氏は「今回の政府による学術会議人事への介入は、ある意味では戦後最大の曲がり角になる可能性があり、これを許してしまうと…(略)・・後続世代に、計り知れない影響を及ぼす恐れがある」(10月21日朝日新聞夕刊)と書いている。
自民党内にも「菅首相は、余計なことをやってしまった。泣く子を起こしてしまった」という声を漏らす議員もいる。しかし、それを公然と語る議員は少ない。
選挙での公認権や選挙資金の配分などで政権にたてつけば、報復されるという恐れを抱いているからだ。とりわけ菅首相は、何かにつけ「人事権」を振りかざすことを公言している。キャリア官僚の人事についても「政権の意にそわない役人は、交代させる」と、何度も明言しているのだ。
たかが6人の任命拒否、されど学問の自由をないがしろにする、悪しき第一歩が始まった、とも考えられる。庶民には関係ない学者世界での出来事、と等閑視してはならないだろう。

NPO法人 I.M.そろばん
副理事長 猪熊 建夫
(2020.10.)

ヒロヤの独り言

会員の皆様、ご無沙汰しています。いかがお過ごしでしょうか。
私は元気にしております。
最近、目が霞んで遠くを見ることが出来なくなった。そこで、職員の方に近くの病院に連れて行っていただいた。患者は多く居られ順番を待った。
診察の時間がやっときた。診察していただくと、白内障であることが分かり、後日、左目の手術を受け、その三日後に右の目も手術を受けた。
退院すると、すっかり良く見えるようになり、周りの景色が美しく見えるようになった。最近の眼科の医者は私が思っていた医者というよりも、目を修理する手術用器具の操縦者のように見えた。
今日は、周りの景色が良く見えて目が疲れる。私が医者に相談しなくとも、しばらくしますと慣れて元に戻るそうだ。それで今は慣れるのを待っている状態だ!
それに加えてなぜ疲れるかと申しますと、最近では朝一度、昼一度、手押し車で廊下を行き来しているからだ。

岩波書店から発行された、古い「ゼロの発見」という本を読みエジプトのピラミットは、その時にゼロを発見していたら、あと1千年早くピラミットができ上っていたようだ。技術に対する「ゼロ」の発見は素晴らしい。
プラトン、アリストテレスも、ゼロを知らずに死んだ。ゼロの存在を知っていたならば、世の中はもっと素晴らしい世の中になっていたかも判らない。

それでは~ 今日はこれで失礼いたします。
以上

最近になって、老後気分を楽しむようになった = アラキ =

生徒を多くする方法「その1」
100年続く企業とそろばん教室

全国に企業(会社)は、190万社あるといわれております。その企業(会社)は、100年続く割合は、僅か3%といわれております。今日、100の会社ができたとします。100年後には何社残っているかといいますと、3社であります。また、「企業30年説」とういう言葉があります。殆どの企業は、30年で姿を消すともいわれています。
福島県には、168年続く有名な菓子店(饅頭)があります。私は、講演を頼まれると必ずそのお菓子屋さんの話をします。そのお店の饅頭は、創設以来、味が変わらないと言っているのです。味が変わらないというのは、味を変えているのです。人間の味覚は、その時代、その時代に変わります。そのための味を変えないと、美味しくないのです。暖簾というのは、「イノベーション(改革)」です。

私の教室では、毎年末に、年末お楽しみ会を会費制で行います。参加は、生徒と生徒の兄弟で、ゲームなどを行い、帰りに景品とショートケーキを持って帰ります。生徒に渡すショートケーキが、毎年1300個~1400個ほどになります。そのようなことからお菓子屋さんの社長が年始の挨拶に見えるのでが、「私は勝手に推察し、その話をしているんですよ。」と言いましたら、社長が、「有難うございます、その通りです。」「10年前の饅頭は、今はマズくて食べられません。」と話しておりました。
珠算界は、他の業界と違って安泰の期間が長かったように思えます。その理由は、ほとんどは、家内工業的に行っているところが9割以上占めているからです。多少、生徒が減っていたとしても、なんとかやっていけたからです。しかし、これからは益々子供の数が減少していきます。また、公文や学習教室、スポーツがもっとも多様化が進んで行き、珠算教室は、益々、入学の生徒が集まらない状態に向かっていきます。また、今の先生方の生徒数は、今の先生の教室の考え方、授業の内容等を反映しています。では、私たちの珠算教室はこのまま消滅してしまうのかといいますと、そうではないと思います。それには視点を変え、可能性を追求するならば、必ず前途が開けてくると思います。急げば、まだ間に合います。
次回は、「不易流行とそろばん」「ライフサイクルと教材」について、お話ししたいと思います。

福島県 みとみ学園

☆この度は、原稿をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
また次回のお題についても、楽しみにお待ちしております。

ハワイからの便り

日本でそろばんを頑張っているみなさん

こんにちは! 皆さん、元気ですか。そろばんの練習に励(はげ)んでいますか。
ハワイは、ようやく私立(しりつ)の学校が開校(かいこう)されましたが、まだ幼稚園(ようちえん)と低学年(ていがくねん)のみです。学校によって上の学年や高校は、学校に行くか、または家でコンピューターを使ってオンライン授業(じゅぎょう)をとるか選ぶ(えら)ぶことができます。まだまだ全員が登校(とうこう)できる日は遠そうです。
ハワイでは、学校へ行かないことを選んでも、給食(きゅうしょく)だけを取りに行くことができます。お金はかかりますが、お父さんさんやお母さんといっしょに学校まで給食(きゅうしょく)を受け取りに行く子どももたくさんいます。ハワイの学校では、朝ご飯を食べることができなかった子どもたちのために、カフェテリアで朝ご飯も食べることができます。日本の皆さんの学校とは大きく違(ちが)うのではありませんか。
アメリカでは、11月3日(火曜日)が大統領選挙(だいとうりょうせんきょ)です。今年の大統領選(だいとうりょうせん)は大接戦(だいせっせん)のようです。一体誰(だれ)が大統領(だいとうりょう)になるのでしょうね。
この選挙(せんきょ)の日は、アメリカ全国で祝日(しゅくじつ)となり、学校を始め銀行(ぎんこう)や郵便局(ゆうびんきょく)などがお休みとなります。子どもたちにとっては嬉(うれ)しい一日となります。でも大嶋先生のそろばんクラスは練習があります。
日本も新型コロナウイルスの広がりがなかなか収(おさ)まらないようですね。これからはインフルエンザも流行(はや)ってくるので、気をつけてくださいね。

ARAKI HIROYA SOROBAN SCHOOL
PRINCIPAL
大嶋 秀明


Hello, my Japanese Friends,

I hope all of you are doing incredible during this monotonous time. Right now, Hawaii is in lockdown as our cases of COVID-19 are surging. For me, it’s so arduous to remain at home all day. How about you guys?
I’m really downhearted that we can’t convene this year. Last year, I was so delighted to meet and converse with all of you. All of you guys are so generous and gifted. Chatting, gathering, and seeing all of you are in the things I’m looking forward to in the future.
Since last May, my sister and I have been doing soroban online. We communicate with our sensei through a screen. It’s really strenuous and confusing, but I’m so gratified that we can still practice. Are you guys able to go to classroom? I recognize that we are facing a global pandemic, but I aspire that all of you still get to practice soroban in a way, like us.

Staysafe, Arianna Policarpi/p>


ハワイの生徒さんへ 【秀琳館珠算教室】

(Shoma Yamanaka)

マスク着用、手洗い、うがい、アルコール忘れないで!
コロナに気を付けて、そろばんも頑張ろう!


(Hiromu Kojima)

コロナが続いているのでたいちょうに気をつけてがんばってください。


(Masato Yamanaka)

ロックダウンで大変だと思うけど、日本も頑張ってるので、アメリカ合衆国(ハワイ諸島)も頑張ってください。


(Miwa Ito)

そちらは日本よりも大変だと思いますが、がんばってください。コロナにかからないように気を付けてください。いつかコロナがおさまったらHAWAIIに行ってみんなに会ってみたいです。


(Sawa Ito)

HAWAIIでそろばんをやっているお友達にあってみたいと思いました。世界中でコロナが大変ですが、そろばん頑張ってください。


(Yuzuki Hayashi)

Hi! My friends. How are you?
I’m great. Last tear was fun! We go to school as usual.  My school started in July.
I think COVID are dangerous and scary. Please be careful.  See you soon!


(Yuina Kojima)

Aloha my American Friends, Hello! How are you? I’m good. We practice soroban at our class very hard. I’m tired. At our junior high school , music festival was held on October 28th.  I think Covit-19 dangerous. Please be careful of yourself.


(your friend, Sumina Satoh)

・Sky and Hina! How have you been? I haven’t seen you for a long time.
I want to meet youagain. I heard about the situation on COVID-19 in Hawaii.
Our friendship will continue even if we are miles apart. Please take care!


事務局だより

■I.M.セミナー開催のご案内

◆Step20検定試験問題、模擬問題の見直し(ZOOMオンラインにて)

日  時:11月20日(金)10時~12時
参 加 費:無 料
参加方法:お住まいの県名、お名前、教場名と、11月20日オンラインセミナー
受講希望と入れて、I.M.そろばんへメールを送信してください。
(im@imsoroban.com) その後、ZOOMのIDとパスワードをお伝えいたします。

■10月27日(火) I.M.セミナーのご報告

◆『Step20検定問題、模擬問題の見直し検討会』

文章問題に使用する漢字について

漢字を読んで覚えることも全て勉強です。Step1~17までは、小学4年生までに習う漢字を使用、Step18~20は、小学6年生までに習う漢字を使用とする。

文章問題にコンマ(カンマ)は必要か

検討会参加メンバーの意見として…
A.答えのみコンマが必要(丸付けの際に見やすく誤答も防ぐ)
B.式答え共にコンマは必要(統一した方がとまどわないため)
C.四則計算ではなく桁の小さい文章問題なので、学校と同じくコンマの必要なし
D.世の中には4桁区切りのコンマも存在する中、3桁区切りのコンマに執着する必要はない 等の意見がありました。

◎理事長、副理事長より…

社会では大きな桁を扱う場合、コンマ以外にもハイフンやスペースを使うこともある。
指導者はコンマ(またはハイフン、スペース)の意義を伝えること。コンマが必要か
否かは、社会との整合性を考えていくということではないだろうか。

※珠算の世界ではコンマはあって当たり前、理由はそれだけでしょうか。コンマについて、皆様のご意見もお聞かせ下さい。次回の理事会にて再考します。
Step20の模擬問題、検定試験問題は、あと少しで完成です!!

【文章題問題集】

  • Step15 対応のきまり(植木算)・和と差の関係   (和差算)
  • Step16 仮定の考え (鶴亀算)・正方形に並べる  (方陣算)
  • Step17 平均の考え (平均算)・繰り返し     (周期算)
  • Step18 速さの考え (通過算)・同じものを取り去る(消去算)
  • Step19 速さの考え (旅人算)・順にもどして   (還元算)
  • Step20 割合の考え (相当算)・余りや不足    (過不足算)


※全12冊 定価300円~

☆今だから!挑戦してみませんか。子どもたちと一緒に考える文章問題!
先月購入してくださいました、埼玉県の佐藤里沙先生より、使用されての感想文をご投稿いただきましたので、感想文のページ(P.13)よりご参考にお読みになってください。

■募集します

会員・関係者様からの原稿を募集いたします。

  1. 教室紹介
  2. 今だから始めたこと

I.M.事務局im@imsoroban.com まで、ご投稿宜しくお願い致します。

文章題の感想

埼玉県 佐藤 里沙

 文章題はみんな楽しく取り組んでいます。テキストも図解されていて、段階を踏んだ説明なので、とても分かり易いです。
鶴亀算の「みかんとりんご」の問題を「ミカリン、むずかしい!」と言ったり、「ジャガイモと玉ねぎ」の問題を「じゃが玉算」と命名してみたり、みんな楽しみながら取り組んでいます。週に1回、10分ぐらいだけ時間を与えて、少しずつ取り組んでいます。

子どもたちの感想

・鶴亀算がいちばん難しかった。和差算が簡単だった。
難しいのと簡単なのがそれぞれあった。

・大会がない中、唯一頭を使えるので楽しかったです。

・和差算最高!!!!!!めっちゃたのしいぜー。

・むずかしい問題もあったけど、すごく楽しかったです。

・難しい問題もやりたい、できるだけ簡単な問題をたくさんやりたい。

・植木算難しい。早く他のやりたい。たくさん文章題をやってかしこくなりたい。

・もっといろんな問題もやってみたいと思いました。

・コロナで大会ができない状況でこうしてみんなで楽しくできてよかったと思いました。

・文章題が苦手でこうして色々やってみてできるようになりました。これからも色々やってみたいと思います。

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